BtoBの購買プロセスにおいて、情報収集や商材選定におけるインターネットの影響力は強くなっています。
これまでよりも高い競争力や効果を発揮するために、従来はBtoCに有効活用されていたマーケティング施策がBtoBに応用される機会が増えてきました。
そこで今回は、BtoBとBtoCの違いを踏まえ、BtoBのマーケティングを考えていきます。
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BtoBの購買プロセスにおいて、情報収集や商材選定におけるインターネットの影響力は強くなっています。
これまでよりも高い競争力や効果を発揮するために、従来はBtoCに有効活用されていたマーケティング施策がBtoBに応用される機会が増えてきました。
そこで今回は、BtoBとBtoCの違いを踏まえ、BtoBのマーケティングを考えていきます。
【目次】
BtoBとBtoCでは、取引対象以外の点においてどのような違いがあるのでしょうか?
BtoBのマーケティングとは、BtoCの購買に直結するマーケティングと違い、営業の引き合いを獲得する活動といえます。ペイドメディア、アーンドメディア、オウンドメディアという3つに分類されるメディアの中から適切に施策を取捨選択しつつ、確度の高いリード(見込み顧客)を獲得しなければなりません。
そこで考えなければならないのがBtoCとは違うBtoBの購入者や購買プロセスです。まずはそれらの相違点を探っていきます。
BtoCの場合、購入者と利用者(消費者)が同じであることが多く、意思決定のスピードも早いことが特徴です。
しかしBtoBの場合は、購入へ至るまでに商材の情報収集や選定を行う人(購買担当者)、利用する人(利用者)、予算や購入の決裁・承認などを行う人(意思決定者)といった複数の関与者による合意を必要とします。
大企業であれば購買部のように購買担当が組織化されている場合もあります。
BtoCの客単価は商材にもよりますが、高価な商材でも数万円から数百万円程度といったところでしょう。そのため個人の意思で購入が決定できるものが多いという特徴があります。
しかし、BtoBにおける一案件(契約)あたりの単価は、数百万円から数億円単位と高額になることもあり、そのため購入決定までに多くの人間や部署の合意を得なくてはなりません。
BtoCの場合、一般的に利用書と購入者が同じであり単価も低いことから、複雑なプロセスを経ることなく購入へ至ります。また、個人以外の決裁が発生しても家族間で完結するケースがほとんどです(ローンが発生するような状況は除く)。
しかし単価の大きいBtoBにおける購買プロセスでは、関わる人間も多く、購入の決定までに多くのプロセスと時間を要します。
BtoCの購入基準では、コストや仕様などの合理的な側面よりも購入者の感情が優先される場合があります。
しかしBtoBにおける購入基準は非常にシビアです。コスト、仕様、機能以外にも、取引先にふさわしい企業(与信)など、あらゆる面で購入を決定します。
BtoCの場合、二度目の購入で同じ製品・サービスを選ぶとは限りません。
しかしBtoBでは、購買プロセスや導入にかかる時間、手間といったスイッチングコストが高いこともあり、一度契約すると取引が継続しやすいのが大きな特徴です。
また、商材によってはサポートやメンテナンスの必要性もあり、関連商品の購入なども含め、長期的で大きな取引へと繋がる可能性も高くなります。
利用者と購入者が同じであることや、購入基準において感情が優先されやすい面があることから、BtoCにおける広告は、購入意欲を高める手段として大きな役割を持ちます。
しかし、意思決定に多くの人間が関わり、商材の選定において合理性が優先されるBtoBでは、そういうわけにはいきません。
BtoB企業においては、売上に占める広告宣伝費への比率は低いと考えて良いでしょう。
それでは次にBtoBで活用されるマーケティング施策について考えていきます。
コンテンツマーケティングとは、ターゲットに価値やメリットのある情報(コンテンツ)を配信することで関係性を作り、資料請求やお問い合わせなどのコンバージョンに導き、最終的に売上に繋げていくマーケティング戦略のことです。
購買プロセスの各フェーズに最適なコンテンツを提供していくことで、集客はもとより、ターゲットとの関係性を深めていきます。
参考:ブログ以外でもコンテンツマーケティング!少ない予算とリソースをカバーするコンテンツ8選
メールマガジンの配信によるマーケティング施策です。
メールアドレスの取得によりリード獲得の機会を作るだけでなく、オウンドメディアと同じく、有益な情報をメールマガジンとして配信することにより、ターゲットとの関係性を深めます。
ターゲットに能動的に情報発信できるメリットはありますが、開封率が低いため、タイトルや内容は吟味する必要があります。
リスティング広告やアフィリエイト広告などに代表されるWeb広告によるマーケティング施策です。
BtoC企業の出稿が多数を占めるWeb広告ですが、BtoBでもWebマーケティングに力を入れる企業では商材特性はあるにせよ積極的に広告配信しています。
Web広告には他にも、アドネットワーク広告、DSP (デマンドサイドプラットフォーム)広告、動画プラットフォーム広告、SNS広告などがあります。
ソーシャルメディアマーケティングとは、TwitterやFacebook、Instagramなどのソーシャルメディア(アーンドメディア)を活用したマーケティングのことです。
TwitterやInstagramの公式アカウント、Facebookページなどが該当します。
ソーシャルメディアというとBtoC企業のイメージが強いですが、最近は活用しているBtoB企業も多く、ターゲットとの関係性を深めたり、オウンドメディアへ誘導したりと、効果を上げる企業も少なくありません。
しかし、ターゲットや業種によってメディアの向き不向きがあります。どのメディアを利用するかは充分に検討しましょう。
ダイレクト・マーケティングとは、見込み顧客などの特定多数のターゲットに直接アプローチし、コミュニケーションを図っていくマーケティング手法のことです。
DM(ダイレクトメール)やFAX DM、テレマーケティングなどが該当します。
従来は個人向けの通信販売から発展していったマーケティング手法ですが、BtoBでも活用されている手法です。
展示会やイベントに出展し、大勢のターゲットに対し商材をアピールするマーケティング手法です。
BtoCの場合、商品・サービスのファンや愛好家向けのイベントの様相が強いですが、BtoBの展示会来場者の主な目的は情報収集と言われています。
資料配布や名刺交換、相談会などを行うことで、リード獲得や案件化の機会を狙います。
即案件化に繋がる可能性は低いですが、多くのターゲットとの接触が可能であり、リード獲得の機会としての役割は大きいと言えます。
ご存知のとおり、マス広告とは、新聞・テレビ・雑誌・ラジオ4つの媒体による広告のことです。
影響力も強く、幅広い層にアピールできることから、主に消費財などBtoC企業の広告手段としてのイメージが強いですが、BtoB企業によるマス広告も僅かながら存在します。
BtoCの場合、ターゲットの年齢や性別、嗜好に合わせた媒体を活用しますが、BtoBの場合、ターゲット(企業)に合わせた業界媒体が中心です。
広くBtoBを意識する場合、ビジネス専門誌などに掲載するケースもあります。
大手から中小企業まで、インタビュー形式の導入事例が豊富。
あらゆる企業、業種でサービス導入できる点を紹介
BtoBマーケティングを成功させるためには、これらの施策を単に実施すれば良いというものではありません。ターゲットに合った施策を選択し、ストーリーを作ることが大切です。またそのストーリーが正しく働いているかの見直し(PDCA)をする必要もあります。
ターゲットやコンテンツとの相性を見極め、自社にとって最適なマーケティング施策を考えていきましょう。