サッカー移籍市場専門サイト「Transfermarkt 」によれば、今大会の出場登録選手全786名の総市場価値は96億ドルにものぼります。国別でみると1位のスペインは900万ドル以上!(上図はTIME(http://time.com/2826581/world-cup-most-valuable-teams/ )より引用)
というわけで、今回はBtoB企業が展開するW杯企画をまとめてみました。 こうしたW杯企画といえばコカ・コーラ、マクドナルド、アディダスといった誰でも知っている消費財メーカーが有名ですよね。しかし、BtoB企業も知恵を絞って様々な企画を展開しています。ぜひとも参考にしてください。
1. 旭硝子
旭硝子
はじめに、旭硝子によるマーケティング戦略事例をご紹介します。旭硝子は2012年、素材型のBtoB企業として初めてW杯のブランドライセンス権を取得しました。これにより、全12会場で選手や監督が使用するルーフベンチを提供しています。世界から注目されるW杯で、グローバルカンパニーとして大いにアピールすることができます。フィールド上の戦いだけでなく、ぜひベンチワークにも注目しましょう!
2. Adobe Systems
Adobe Systems
次は海外の事例から、米Adobe Systemsをご紹介します。ソーシャルメディア上でW杯がどの程度話題に上がっているかリサーチを行い、その調査結果を自社で運営するAdobe Digital Index にて発表しました。国別の注目度ランキングや選手個人のランキングを、カラフルなグラフを用いて紹介しています。ちなみに国別でみるとなんと日本がダントツ1位だそうです!またこの調査は自社が提供するソーシャルメディア分析ツール(Adobe Social)を用いて行っており、タイムリーな話題に対応しつつしっかりと自社のPRにも繋げる好例といえそうです。さすがは北米代表・・・手ごわい相手です!
3.Marketing Week
Marketing Week
続いて強豪ひしめく欧州の代表、Centaur Communications社が運営するMarketing Weekの事例をご紹介します。このサイトはマーケティングに関する最新情報を紹介するWebメディアです。現在W杯用の特設ページを立ち上げ、各社の広告用最新動画やプレスリリースなど、W杯に関連したマーケティング情報を配信しています。さらに単なるニュース配信にとどまらず、独自の調査分析レポート、識者のオピニオン、各社のブランドキャンペーンなどかなり情報が充実しており、ビンビン気合いが伝わってきます。他社とは一線を画す”本気のW杯キャンペーン”と言えそうです。
4. 日本コロムビア
日本コロムビア
本気といえば、こちらも超本気のW杯企画です!
音楽レーベルの日本コロムビアは、なんと6月24日の日本対コロンビア戦の必勝祈願として社名を変えるという大胆な企画を打ち出しました!コロンビア戦の試合終了時までの 約2日間、社員は「日本VSコロンビア株式会社」と特別な社名の入った名刺を携帯して営業先などで配るそうです。世界広しといえど、自国の代表を応援するためにここまで体を張る企業はないのではないでしょうか(笑)
5. アライドアーキテクツ
アライドアーキテクツ
5番目はアライドアーキテクツ株式会社のW杯特集です。
この企業はソーシャルメディアマーケティング事業を行っており、ソーシャルメディアマーケティングラボというオウンドメディアを運営して業界の最新情報を発信しています。今回はW杯特集ということで、アクエリアス・ドクターシーラボなど有名ブランドのW杯関連キャンペーン情報をまとめて発信しています。最新情報をタイムリーに発信して話題を集めることができ、顧客に対してソーシャルメディアマーケティングの参考事例を示す効果もありそうです。また、こちらのサイトは更新頻度・クオリティともに高く、オウンドメディア運営の参考になります。
6. ランサーズ
最後に少し変わった企画をご紹介します。クラウドソーシングのサービスを提供するランサーズ株式会社は「ワークスタイル×W杯」と銘打ち、日本代表の試合がある日に勤務時間を変えることのできる制度を導入しました。試合日程に合わせて出社時間を調整できるという、サッカー好きな社員にとっては垂涎モノの神企画ですね!社内向けの制度ではありますが、クラウドソーシングという新しい働き方を提唱するランサーズにとって、自社のビジョンを対外的にアピールできる良い機会と言えそうです。
ちなみに・・・
20日朝、ガイアックスにてギリシャ戦のパブリックビューイングを開催しました。平日の早朝に集まって観戦できる場所を提供しようということで社内外問わず多くのサポーターが集まり、大いに盛り上がりました!
弊社の休憩スペースにてパブリックビューイングを開催しました。皆真剣そのものです(笑)
(おまけ)注意!W杯便乗商法はNG
最後に、W杯関連企画を行ううえで注意すべき点をご紹介します。W杯やオリンピックなどのスポーツイベントでは公式スポンサー契約を結んでいない企業が無断でロゴや名称を使用する便乗商法、いわゆるアンブッシュマーケティングを厳しく制限しています。通常の商標法などはもちろん、イベントごとに規制のための特別法が制定されているのです。どのケースが合法でどのケースがNGなのか、判断が難しい場合があるので専門家に相談するのが安全な方法だと言えそうです。
以上、BtoB企業の様々なW杯企画をご紹介しました。4年に一度の貴重な機会、貴社でもアイディアを練ってみてはいかがでしょうか。
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