【目次】
まずは営業のお話。最初の仕事は電話番。その次はテレアポ。
4月は新人が入社し、社内はフレッシュな空気が漂っていることかと思います。
(弊社はそうではありませんが、、、)
私が新人だった20年前。最初にした仕事は電話番でした。ドキドキしながら出た感覚を今でも覚えています。
誰よりも早く電話に出て、正確に取次ぐ。社会人初めの一歩。どうしようもなくヨチヨチです。あるのは元気だけ。(笑)
その後始まるのが新規営業のテレアポです。リストの上から順に機械のようにかけまくります。日々是電話。電話は友達。OJTが始まると、段々とやる回数・時間は減りましたが、空いた時間は、全てテレアポという毎日です。
必要なのは「気合い」と「根性」。身に付いたのは「工夫(事前準備)」と「度胸(鈍感力?)」。それと、ちょっとの「成果」。
かなり効率は悪いですが、それが当時のやり方でした。
昔は、営業マンがもたらす情報を、お客様が貴重なものとして思ってもらえました。
現在では、インターネットを使って、お客様自らが欲しい情報を手に入れています。
今、耳を傾けてくれるとしたら、内容がよっぽど興味を引くものだったか、タイミングが合ったか、暇な人か(失礼!)のいずれかだと思います。もちろん、テレアポをする人のスキルも大きく関係しています。
要は、テレアポはただでさえ非効率だったものが、今やさらに悪化しているわけです。
「こんなんやってられない!」と今の新人は思うかもしれません。「もっといいやり方がないの!?こんなの続いたら辞めてやる!」とも思っているかもしれません(笑)
そんな嫌われ者のテレアポですが、大なり小なりは続けるべきと思っています。何より鍛えられますし、自ら工夫することを覚えます。
ただ、やっぱり成果を求めるには、”やみくもテレアポ”からは卒業すべきです。
マーケティングは「買いたい気持ちを起こさせる役割」。 営業は「買う決心をさせる役割」。
メール、セミナー、展示会、広告。ここから生み出される「見込み客(リード)」情報を営業に渡すのがマーケティング部門の大事なミッションです。
「営業から話を聞きたい」「別途詳細に説明してほしい」といったホットなものをどれだけ提供できるかは、マーケティングの腕にかかっています。
リード情報は言うなれば「未来の顧客リスト」。最終ゴールは、もちろんリードの顧客化です。
が、マーケティング部門の方は、様々な施策で忙殺され、営業がどうリード情報を活用しているか、営業活動後の結果はどうだったのか、を知らないケースが往々にしてあります。また、リード情報を渡すところまでが、自分の役割と考える方もいます。
営業は、既存のお客さん対応が忙しくなると、新規活動がおざなりになるもの。目の前のお客さんがなにより優先。スケジュールにテレアポ時間を確保していても、軽くすっとばします。
マーケティングからのリード情報の扱いも、人によって大きく差がでます。
きちんとフォローして成果に結び付ける人もいれば、中途半端なフォローで全く次につなげられない人、忙しすぎて全く対応しない人。リードを生み出す苦労や背景を知ってか知らずか、びっくりするほど軽く扱われるケースもあるようです。そんな営業も、目の前に「今すぐ買いたい」お客さんがいれば全力で落とします。
マーケティングは未来の顧客を、営業は目の前の顧客を追い求める。
ということで、そもそものずれはあるものの、お互い目指すゴールは「売上げ達成」です。お互いが協力すれば、そのゴールに近づけそうです。
頭の中では、マーケティングがボール(リード)運びをしてキラーパスを通し、営業がシュート(成約)する。そんなイメージが浮かんできます。
リード情報からはじめる「場」づくり
私は以前タバコを吸っていました。タバコ部屋でリラックスしていると、部署が違う人でも、全然知らない人でも、自然に打ち解けて会話するようになってきます。思いがけず仕事に役立つ情報を聞けたり、知らぬ間に一緒に仕事するようになったりも。
ここにある共通キーは「タバコ」です。場は「タバコ部屋」です。
同様に、人が集まり物事を進める中心には、お茶の間では「テレビ」(古い!が)、酒には「肴」が、井戸端会議には「世間話」があります。
マーケティングと営業においても、「リード」を中心とした「場」が必要ではないでしょうか。
既にしている企業もあるかと思いますが、まずは定期的な合同会議の場を設定しましょう。
- マーケティングはリード情報を「必ず」用意し、きちんと営業に渡す。
- 営業は「必ず」アクションする。次回、営業はその状況をマーケティングにフィードバックする。(どんなリードが欲しいかリクエストする)
- マーケティングはナーチャリングを行い更に精度を上げたリード情報を出せるようにする。
- 営業は都度アクションとフィードバックを行い、案件化に向け営業活動を継続する。
- それを繰り返す。
このPDCAができれば、営業がフォローせず機会損失してしまうことも、リードを投げっぱなしにして成果が見えないこともなくなります。マーケティングは、より質の高いリード創出に集中し、営業は顧客化に向けた関係構築に邁進し、成果が生まれる環境が整います。
要は、お互いの領域に1歩踏み込むことが肝要です。
定期的にリードを生み出すために
せっかく設定した「場」を長続きさせる為にも、いつでも「リード」がある状態を維持しなくてはいけません。
展示会やセミナーは、一度に得られる「リード数」も多く、効果も高いですが、事前準備の時間や多大な労力、実施できる頻度の点で難があります。
その点、Webからのリード創出の受付は24時間です。
お客様自身によって「見つけてもらい」「見込み客を獲得し」「顧客へと育成する」、そんなWebサイトに改善していくことで、継続的なリード創出ができていきます。Webでは実施すべき施策がそれこそ山のようにありますが、まずは一度自社のWebサイトを見直し、効果の高いところから着手することをお勧めします。